Japanese
English
特集 抗酸菌感染症
ループス腎炎の治療中に発症したMycobacterium kansasii感染症の1例
Mycobacterium kansasii infection in a patient with lupus erythematosus nephritis
足立 英理子
1
,
山上 優奈
1
,
一ノ名 晶美
1
,
古賀 玲子
1
,
島 香織
2
,
丸毛 聡
3
,
吉川 義顕
1
Eriko ADACHI
1
,
Yuna YAMAGAMI
1
,
Masami ICHINONA
1
,
Reiko KOGA
1
,
Kaori SHIMA
2
,
Satoshi MARUMO
3
,
Yoshiaki YOSHIKAWA
1
1公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院,皮膚科(主任:吉川義顕主任部長)
2京都大学医学部附属病院,皮膚科
3公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院,呼吸器内科,部長
キーワード:
Mycobacterium kansasii
,
骨髄炎
,
多発膿瘍
,
免疫抑制患者
Keyword:
Mycobacterium kansasii
,
骨髄炎
,
多発膿瘍
,
免疫抑制患者
pp.1062-1066
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002683
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46歳,女性。ループス腎炎にて透析中で,プレドニゾロン,タクロリムス水和物を内服していた。初診1週前より発熱と右膝から足背の痛みがあり,右足の趾間や第5趾外側,臀部に皮下腫瘤が出現した。MRIでは右足の多発性囊胞性病変,左坐骨の骨髄炎とその周囲の皮下組織の炎症と膿瘍形成を認めた。右足皮下腫瘤の組織培養からMycobacterium kansasiiが検出されたため,抗結核薬を含む多剤併用療法を18カ月間行った。Mycobacterium kansasiiによる皮膚感染症の報告数は少なく,皮膚症状に加え骨髄炎を呈した症例はわれわれが調べ得た限りでは,自験例が本邦で2例目であり,極めてまれな症例であると考えた。
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