Japanese
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特集 細菌感染症・梅毒
妊娠中に発症したYersinia enterocoliticaによる右示指骨髄炎の1例
Right index osteomyelitis caused by Yersinia entericolitica during pregnancy
横山 恵里奈
1
,
足立 英理子
1
,
山上 優奈
1
,
古賀 玲子
1
,
吉川 義顕
1
Erina YOKOYAMA
1
,
Eriko ADACHI
1
,
Yuna YAMAGAMI
1
,
Reiko KOGA
1
,
Yoshiaki YOSHIKAWA
1
1公益財団法人 田附興風会 医学研究所 北野病院,皮膚科(主任:吉川義顕部長)
キーワード:
Yersinia enterocolitica
,
妊娠
,
骨髄炎
Keyword:
Yersinia enterocolitica
,
妊娠
,
骨髄炎
pp.177-182
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002386
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33歳,女性。第4子妊娠中。初診の1週間ほど前より右示指に疼痛が出現したため当科を受診した。爪囲炎の診断でアモキシシリン水和物の内服を開始したが症状は増悪し,右示指全体の腫脹と指尖部の皮下膿瘍をきたした。MRIにて右示指末節骨に骨髄炎像を認めたためメロペネム水和物の点滴投与に変更し,その後,セフメタゾールナトリウム,セファレキシン投与にて加療継続したところ症状は改善した。膿の培養よりYersinia enterocoliticaを検出し,薬剤感受性試験でアモキシシリン水和物耐性であることが判明した。Yersinia enterocoliticaによる皮膚軟部組織感染症は極めてまれであり,妊娠中であったことが発症に影響していた可能性が考えられる。
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