Japanese
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特集 抗酸菌感染症
BCG接種後に発症した腺病性苔癬の2例
Two cases of Lichen scrofulosorum following BCG vaccination
関山 紘子
1
,
平福 啓一伍
1
,
中山 未奈子
1
,
簗場 広一
1
Hiroko SEKIYAMA
1
,
Keigo HIRAFUKU
1
,
Minako NAKAYAMA
1
,
Koichi YANABA
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター,皮膚科(主任:簗場広一診療部長)
キーワード:
腺病性苔癬
,
結核疹
,
BCG接種後副反応
Keyword:
腺病性苔癬
,
結核疹
,
BCG接種後副反応
pp.1040-1044
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002678
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症例1:6カ月,男児。BCGを接種した1カ月後に全身に径3〜5mmほどの紅色丘疹と小膿疱が多発したため当科を受診した。症例2:7カ月,男児。BCGを接種した1カ月後に全身に径3mmほどの紅色丘疹が多数出現し,当科を受診した。症例1,2とも病理組織検査で真皮に多核巨細胞などの炎症細胞浸潤と類上皮細胞の集簇像を認め,Ziehl-Neelsen染色で菌体は認めなかった。腺病性苔癬と診断し,ステロイドの外用を行い症例1は3カ月,症例2は2カ月半で治癒した。腺病性苔癬は結核疹のひとつであり,経過観察のみで改善しうる疾患である。BCG接種後3カ月以内の発症が多く,乳児の特徴的な皮疹を診た際は予防接種歴の聴取が重要である。
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