特集 ワクチンと皮膚病
臨床例
BCG接種後に生じた腺病性苔癬
今泉 牧子
1
,
北見 由季
,
渡辺 秀晃
,
末木 博彦
,
板橋 家頭夫
1昭和大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
BCGワクチン
,
疥癬
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
経皮投与
,
予防接種
,
粃糠疹-苔癬状
,
Guaiazulene
,
Hydrocortisone Butyrate
,
苔癬-腺病性
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
BCG Vaccine
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Scabies
,
Vaccination
,
Pityriasis Lichenoides
,
Guaiazulene
,
Hydrocortisone-17-butyrate
pp.1125-1128
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015074188
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<症例のポイント>BCG接種1ヵ月半後に腺病性苔癬を生じた6ヵ月女児の症例を報告した。全身に丘疹と一部に膿疱を混じ、2ヵ月ほどで瘢痕を残さず軽快した。生検組織のPCRで結核菌DNAは検出されず、ツベルクリン反応中等度陽性、Quanti FERON陰性であった。2005年4月より、6ヵ月未満の乳児にツベルクリン反応を行わず直接BCG接種を施行するようになり、皮膚結核や自験例のような結核疹の報告が増加する傾向がみられた。その後、予防接種法改正によりBCG接種期間は「生後3ヵ月以降1歳に至るまで」に延長され、標準的な接種期間を「生後5ヵ月から8ヵ月未満」と定められた。
Copyright© 2014 KYOWA KIKAKU Ltd. all rights reserved.