Japanese
English
症例
牡蠣殻状の著明な角化を伴う大型の皮疹を認めたAcquired Reactive Perforating Collagenosisの1例
Acquired reactive perforating collagenosis presenting as oyster shell-like large keratotic lesions
岩瀬 麻衣子
1
,
鳥居 秀嗣
1
Maiko IWASE
1
,
Hideshi TORII
1
1東京山手メディカルセンター,皮膚科(主任:鳥居秀嗣部長)
キーワード:
経表皮性排出
,
糖尿病
,
透析
,
活性型ビタミンD3外用薬
,
ARPC
Keyword:
経表皮性排出
,
糖尿病
,
透析
,
活性型ビタミンD3外用薬
,
ARPC
pp.661-664
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002547
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41歳,男性。糖尿病性腎不全のため前医で週3回血液透析中であった。半年前より腰臀部,四肢を中心に瘙痒を伴う結節が多発し,当科を受診した。初診時,四肢および臀部,腰背部に暗紅色結節が多発し,一部に牡蠣殻状の著明な角化を伴っていた。病理組織学的所見では,表皮の一部がカップ状に内反性陥凹し,内部に変性・壊死物質を認め,真皮上層から垂直に変性膠原線維の経表皮排出像がみられた。本症例をacquired reactive perforating collagenosisと診断し,抗ヒスタミン薬内服およびステロイド,活性型ビタミンD3外用を開始したところ,瘙痒は軽快し,徐々に皮疹は平坦化傾向にあるが,一部には拡大もみられている。本疾患の症例でも牡蠣殻状の著明な角化を伴う大型の皮疹を認めるものはまれと考える。
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