Japanese
English
特集 抗酸菌感染症
経過中に全身に色素沈着を呈したハンセン病の1例
Leprosy showing generalized hyperpigmentation during the treatment course
石橋 智
1
,
佐々木 駿
1
,
岩切 琢磨
1
,
荻原 麻里
1
,
石井 則久
2
,
永田 茂樹
1
Satoshi ISHIBASHI
1
,
Shun SASAKI
1
,
Takuma IWAKIRI
1
,
Mari OGIHARA
1
,
Norihisa ISHII
2
,
Shigeki NAGATA
1
1昭和大学江東豊洲病院,皮膚科(主任:永田茂樹教授)
2国立療養所多磨全生園
キーワード:
ハンセン病
,
色素沈着
,
クロファジミン
,
Mycobacteruim leprae
,
少菌型
Keyword:
ハンセン病
,
色素沈着
,
クロファジミン
,
Mycobacteruim leprae
,
少菌型
pp.1079-1083
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002687
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27歳,女性。フィリピン出身。初診4年前から両下腿に,初診1年前に右肘部に紅斑を自覚した。ステロイドを外用するも増悪し,当科を受診した。両下腿,右肘部に中央が軽度萎縮した知覚低下を伴う環状紅斑がみられた。病理組織学的には真皮全層に類上皮細胞肉芽腫がみられたが,抗酸菌はみられなかった。皮膚スメア検査,皮膚組織らい菌PCR,血清抗phenolic glycolipid-Ⅰ抗体は陰性であった。ハンセン病と考え,多剤併用療法を開始した。治療開始後3カ月で皮疹は消退した。その後,全身に色素沈着を認めた。本邦でも,流行地域出身の外国人労働者のさらなる増加に伴い,ハンセン病患者の増加が予想されるため,皮膚科医は特徴を再度よく理解しておく必要がある。
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