Japanese
English
症例
掌蹠膿疱症性骨関節炎に対しエタネルセプト投与中,全身に膿疱性皮疹を生じたParadoxical Reactionの1例
Paradoxical reaction appearing as generalized pustulosis caused by etanercept administered for palmoplantar pustular osteoarthritis
新屋 光一朗
1
,
小林 香映
1
,
荒木 信之
1
,
末木 博彦
1
Koichiro SHINYA
1
,
Kae KOBAYASHI
1
,
Nobuyuki ARAKI
1
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦教授)
キーワード:
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
エタネルセプト
,
TNF-α阻害薬
,
paradoxical reaction
,
薬疹
Keyword:
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
エタネルセプト
,
TNF-α阻害薬
,
paradoxical reaction
,
薬疹
pp.651-655
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002545
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53歳,女性。掌蹠膿疱症,掌蹠膿疱症性骨関節炎に対しシクロスポリン,非ステロイド性抗炎症薬で治療していた。皮膚症状は落ち着いていたが,関節痛が難治なためエタネルセプトを開始した。エタネルセプト開始2週間後にシクロスポリンは中止され,同日に顔面と躯幹に膿疱性皮疹が出現した。抗菌薬外用を開始されたがその後も拡大し掌蹠にも同様の皮疹が出現した。エタネルセプト開始4週間後に同剤によるparadoxical reactionと診断。患者が希望したためエタネルセプトは中止しステロイド外用で皮疹は軽快した。Paradoxical reactionではさまざまな皮疹を生じうるが,エタネルセプト投与により全身の膿疱性皮疹をおこした報告はないことから,考察を加え報告する。
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