Japanese
English
特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
アベルマブ投与が奏効したMerkel細胞癌の1例
Merkel cell carcinoma successfully treated with avelumab
佐野 沙織
1
,
河野 克之
1
,
今村 友美
1
,
平松 功太郎
1
,
黒澤 菜美子
1
,
梅本 淳一
1
Saori SANO
1
,
Katsuyuki KAWANO
1
,
Tomomi IMAMURA
1
,
Koutarou HIRAMATSU
1
,
Namiko KUROSAWA
1
,
Jyunichi UMEMOTO
1
1国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院,皮膚科(主任:河野克之部長)
キーワード:
Merkel細胞癌
,
アベルマブ
,
抗PD-L1抗体
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
Merkel細胞癌
,
アベルマブ
,
抗PD-L1抗体
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.596-600
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002533
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86歳,男性。2017年6月頃より右こめかみの紅色結節を自覚していた。前医で切除を施行されMerkel細胞癌であったため,当科を紹介受診した。初診時,術後瘢痕のみがみられたが,その後右こめかみに紅色結節の新生を認めたため,切除を行いMerkel細胞癌再発と診断した。経過観察を希望していたが,右こめかみから頰部に多発結節と右頸部リンパ節腫脹を認め根治切除不能と判断し,アベルマブ投与を開始した。現在も投与継続中であるが,再発なく完全奏効を維持している。自験例では化学療法などの治療歴がないこと,おそらくPD-L1の発現が高いことが奏効に寄与していると考えられた。
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