Japanese
English
症例
頭頂部Merkel細胞癌に有棘細胞癌が合併した症例に対してアベルマブが著効した1例
Parietal Merkel cell carcinoma concomitant with squamous cell carcinoma successfully treated with avelumab
田中 沙季
1
,
石黒 暁寛
1
,
岩下 宣彦
1
,
渡辺 大輔
1
Saki TANAKA
1
,
Akihiro ISHIGURO
1
,
Nobuhiko IWASHITA
1
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
キーワード:
Merkel細胞癌
,
有棘細胞癌
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
,
アベルマブ
,
tumor mutation burden
Keyword:
Merkel細胞癌
,
有棘細胞癌
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
,
アベルマブ
,
tumor mutation burden
pp.225-228
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005001
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
84歳,女性。頭頂部に23mm大の紅色結節が出現し,皮膚生検にてMerkel細胞癌と診断した。拡大切除の組織像はMerkel細胞癌と有棘細胞癌が合併しており,センチネルリンパ節は陰性,Merkel細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)は陰性だった。術後2カ月時,右耳介後部に皮下腫瘤が出現し,造影CT検査で右頸部などに多発転移を認めた。放射線治療は希望されず,アベルマブ単独療法を開始した。投与5回目にはCTでリンパ節転移は縮小し,10回目投与で終了した。その後再発はない。有棘細胞癌合併例はMCPyV陰性例が多く,陽性例と発生要因が異なる紫外線発癌と考えられる。MCPyVの陽性例と陰性例について病因やアベルマブの奏効率などを過去の報告を含めて比較し考察した。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.