Japanese
English
特集 有棘細胞癌
尋常性乾癬の治療経過中に皮膚悪性腫瘍を生じた1例
Squamous Cell Carcinoma in a Psoriasis Patient Under Treatment
田尻下 明依
1
,
梅本 淳一
1
,
今村 友美
1
,
山川 浩平
1
,
黒澤 菜美子
1
,
平松 功太郎
1
,
合田 聖子
1
,
佐野 沙織
1
,
河野 克之
1
Mei TAJIRIKA
1
,
Junichi UMEMOTO
1
,
Yumi IMAMURA
1
,
Kohei YAMAKAWA
1
,
Namiko KUROSAWA
1
,
Koutarou HIRAMATSU
1
,
Seiko GODA
1
,
Saori SANO
1
,
Katsuyuki KAWANO
1
1横須賀共済病院,皮膚科(主任:河野克之部長)
キーワード:
尋常性乾癬
,
光線治療
,
紫外線
,
有棘細胞癌
,
生物学的製剤
Keyword:
尋常性乾癬
,
光線治療
,
紫外線
,
有棘細胞癌
,
生物学的製剤
pp.1392-1396
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002159
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84歳,男性。10年前に尋常性乾癬を指摘されPUVA療法およびnarrow-band UVB照射療法を施行されていた。半年前より左大腿,左下腿に皮膚腫瘤を自覚し,当科を紹介受診した。腫瘍を切除し,病理組織学的所見からともに有棘細胞癌と診断された。その後の診察で右大腿,右下腿,顔面,腰部,左耳介にも皮膚腫瘤が出現し,生検にていずれも有棘細胞癌の診断で拡大切除を行った。長期の光線療法を行っている乾癬患者においては,早期の生物学的製剤などへの治療変更によって,皮膚悪性腫瘍の発症を予防できる可能性がある。アプレミラストは腫瘍免疫を低下させないため,悪性腫瘍を発生した後の乾癬治療の選択肢となり得ると考えた。
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