Japanese
English
特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
生検後に自然消退傾向を示したMerkel細胞癌の2例
Two cases of Merkel cell carcinoma showing spontaneous regression after incisional biopsy
小林 鮎子
1
,
水野 みどり
1
Ayuko KOBAYASHI
1
,
Midori MIZUNO
1
1伊勢赤十字病院,皮膚科(主任:水野みどり部長)
キーワード:
Merkel細胞癌
,
生検後
,
自然消退
,
再発
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
Keyword:
Merkel細胞癌
,
生検後
,
自然消退
,
再発
,
Merkel細胞ポリオーマウイルス
pp.601-605
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002534
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症例1:70歳,男性。初診半年前より左耳前部に結節が出現し,増大傾向であった。初診時,径10mmの角化性淡紅色結節を認め,生検よりMerkel細胞癌と診断した。3週間後の切除時,腫瘤部は瘢痕様となり病理組織像でも腫瘍の残存はなかった。Merkel細胞ポリオーマウイルス陰性,術後4カ月後に左耳下腺リンパ節転移をきたした。症例2:77歳,女性。初診4カ月前より左頰に結節が出現した。増大傾向のため,近医で皮膚生検施行された。当科初診時,左頰骨部に可動性良好な28×20mmの紅色結節を認めた。1週間後の再診時には,20×16mmと縮小傾向であった。Merkel細胞ポリオーマウイルス陽性,自然退縮例のMelkel細胞癌と診断した。生検後に自然消退傾向を示したMelkel細胞癌を2例経験し,Merkel細胞ポリオーマウイルスとの関連についても検討を行った。
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