Japanese
English
症例
第XIII因子製剤が奏効したIgA血管炎の1例
IgA vasculitis effectively treated with factor XIII concentrate
山田 はるひ
1
,
小倉 香奈子
1
,
有吉 綾香
1
,
田中 靖
2
Haruhi YAMADA
1
,
Kanako OGURA
1
,
Ayaka ARIYOSI
1
,
Yasushi TANAKA
2
1神戸市立医療センター西市民病院,皮膚科(主任:小倉香奈子部長代行)
2たなか皮フ科・形成外科,神戸市
キーワード:
IgA血管炎
,
第XIII因子
,
関節痛
,
腹痛
Keyword:
IgA血管炎
,
第XIII因子
,
関節痛
,
腹痛
pp.502-506
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002495
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43歳,女性。体幹,四肢の紫斑,腹痛,関節痛があり,病理組織学的所見より,IgA血管炎と診断した。頭部に有痛性の皮下浮腫を認めたが,3日で消退した。1週間安静で経過観察していたが,症状は遷延しており,プレドニゾロン50mg/日の投与を開始した。関節痛は消退したが,紫斑の新生と腹痛は持続しており,第XIII因子活性が29%と低下していたため,第XIII因子製剤を3日間投与した。紫斑と腹痛は消退し,PSL漸減後も再燃なく経過した。IgA血管炎において第XIII因子活性は病勢評価の指標になることが示唆されており,本症においても第XIII因子活性の測定は,病勢を考慮するうえで有用であった。
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