Japanese
English
症例
食道病変を呈し腎障害を合併したIgA血管炎の1例
IgA vasculitis complicated by esophageal lesions and renal damage
木谷 美湖野
1
,
植木 結香里
1
,
李 和純
1
,
西谷 奈生
1
,
堀野 次郎
2
Mikono KITANI
1
,
Yukari UEKI
1
,
Kasumi LEE
1
,
Nao NISHITANI
1
,
Jiro HORINO
2
1西宮市立中央病院,皮膚科
2同,消化器内科
キーワード:
IgA血管炎
,
食道病変
,
消化器症状
,
第XIII因子
,
IgA腎症
Keyword:
IgA血管炎
,
食道病変
,
消化器症状
,
第XIII因子
,
IgA腎症
pp.1665-1668
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004200
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44歳,男性。上気道炎の後,足関節痛,下肢の紫斑を認めた。左下腿の皮疹より生検を施行し,IgA血管炎と診断した。入院加療中に腹部症状が出現し,上部消化管内視鏡検査にて食道から十二指腸に斑状発赤,びらんが多発していた。プレドニゾロンの投与を開始し,皮疹は消退傾向となるも,消化器症状が持続した。ステロイドパルス療法を施行し,消化器症状は軽快した。その後も腎障害が遷延し経皮的腎生検の結果,IgA腎症の診断となった。食道病変を呈するIgA血管炎の報告はまれであり,画像検査で重症度の評価を行ったうえで,十分量のステロイドの投与が有効であった。腎障害の合併の有無についても慎重な経過観察を行う必要があると考えた。
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