症例
ミゾリビンとコルヒチンの併用療法が紫斑に有効であった慢性IgA血管炎
林 貴大
1
,
木村 暢佑
,
藤村 友美
,
前田 由可子
,
中森 いづみ
,
関屋 朱音
,
石塚 潤
,
赤杉 和宏
,
大封 智雄
,
美馬 隆宏
,
樋口 嘉久
,
廣田 常夫
,
川上 民裕
1大津赤十字病院 小児科
キーワード:
Colchicine
,
蛍光抗体法
,
IgA血管炎
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
腹痛
,
関節痛
,
Mizoribine
Keyword:
Arthralgia
,
Drug Therapy, Combination
,
IgA Vasculitis
,
Administration, Oral
,
Colchicine
,
Abdominal Pain
,
Fluorescent Antibody Technique
,
Mizoribine
pp.767-770
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019263905
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8歳男児。腹痛・嘔吐・関節痛・両下肢の紫斑を主訴とした。IgA血管炎の診断でプレドニゾロンを開始し、腹痛・関節痛は消失したが、紫斑は残存した。紫斑に対してジアミノジフェニルスルホンは部分的に有効であったが、メトヘモグロビン血症出現にて中止となり、次いでコルヒチンを開始するも初回のみ有効であった。1年以上にわたって遷延する紫斑に対してミゾリビン5mg/kg/日、分1内服(血中濃度C2:1.34~3.14μg/mL)を開始したところ紫斑は軽快し、コルヒチンの追加投与により副作用を認めることなく紫斑は消失した。紫斑消失後よりミゾリビンとコルヒチンを順次終了したが、終了後も紫斑の出現を認めていない。ミゾリビンあるいはミゾリビンとコルヒチンの併用療法は安全で高い忍容性を示し、遷延する紫斑に対して治療選択肢となり得る。
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