Japanese
English
症例
炎症を繰り返す右耳瘻孔の1例
Right aural fistula with repeated infection
宮﨑 駿
1
,
帆足 俊彦
1
,
田中 真百合
1
,
岩井 麻里子
1
,
水野 真希
1
,
山﨑 香里
1
,
山田 麻以
1
,
井渕 善聖
1
,
安齋 眞一
2
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Shun MIYAZAKI
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Mayuri TANAKA
1
,
Mariko IWAI
1
,
Maki MIZUNO
1
,
Kaori YAMAZAKI
1
,
Mai YAMADA
1
,
Yoshiaki IBUCHI
1
,
Shin-ichi ANSAI
2
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科学教室(主任:佐伯秀久教授)
2日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科学教室
キーワード:
耳瘻孔
,
炎症性粉瘤
,
膿瘍
,
感染
,
先天異常
Keyword:
耳瘻孔
,
炎症性粉瘤
,
膿瘍
,
感染
,
先天異常
pp.365-368
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002444
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10歳,男児。出生時より右耳の発赤・腫脹を数回繰り返し,近医にて抗菌薬内服で対応していた。初診時,右耳前部に瘻孔がみられ,耳前脚部に淡紅色結節があり,周囲に発赤・腫脹を伴っていた。耳瘻孔を考え,抗菌薬内服を行ってから,手術を行った。耳介軟骨の一部を含めて切除した。病理組織学的には,真皮内に重層扁平上皮で裏打ちされた囊腫構造がみられ,囊腫内には角化物が含まれており,耳瘻孔と確定診断した。皮膚科領域において,炎症を伴う耳瘻孔と炎症性粉瘤の鑑別は困難である。耳介周囲に肉芽や膿瘍を認めた際は,感染の治療後に瘻孔や陥凹の有無を確認し,両者を鑑別する。耳瘻孔の診断となれば,手術の検討や合併症の評価が重要となる。
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