Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
統合失調症を伴ったStage Ⅳ外陰部乳房外Paget病の1例
Stage IV Genital Extramammary Paget’s Disease Associated with Schizophrenia
鈴木 香緒里
1
,
帆足 俊彦
1
,
吉田 舞
1
,
中平 奈那美
1
,
浅原 麻里子
1
,
江崎 英子
1
,
田中 真百合
1
,
市山 進
1
,
山瀬 綾
1
,
伊藤 路子
1
,
安齋 眞一
1
,
船坂 陽子
1
,
中島 創一郎
2
,
坂寄 健
2
,
大久保 善朗
2
,
栗林 茂彦
3
,
前林 勝也
3
,
佐伯 秀久
1
Kaori SUZUKI
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Mai YOSHIDA
1
,
Nanami NAKADAIRA
1
,
Mariko ASAHARA
1
,
Eiko ESAKI
1
,
Mayuri TANAKA
1
,
Susumu ICHIYAMA
1
,
Aya YAMASE
1
,
Michiko ITO
1
,
Shin-ichi ANSAI
1
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Souichiro NAKASHIMA
2
,
Takeshi SAKAYORI
2
,
Yoshiro OKUBO
2
,
Shigehiko KURIBAYASHI
3
,
Katsuya MAEBAYASHI
3
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
2同,精神科
3同,放射線治療科
キーワード:
extramammary Paget’s disease
,
統合失調症
,
進行癌
,
精神科病棟
,
ドセタキセル
Keyword:
extramammary Paget’s disease
,
統合失調症
,
進行癌
,
精神科病棟
,
ドセタキセル
pp.1487-1491
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001581
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79歳,男性。2017年1月に当科を受診。臨床的にはパンツ型紅斑を呈していた。組織学的に癌性リンパ管症を伴う外陰部乳房外Paget病と診断した。多発骨転移,多発リンパ節転移があったためStage Ⅳと診断した。放射線療法とドセタキセル投与にて紅斑局面はほぼ消失した。統合失調症の既往があり,外来での放射線療法,化学療法の施行が困難だったため,上記治療は基本的に入院で施行した。当初は一般病棟入院としたが,徘徊・不眠症状が強く入院継続困難となり,精神科病棟に転棟し精神科管理の下で,幻聴などの陽性症状なく安定した精神状態を維持できた。統合失調症の合併症のある癌患者では,癌治療のための入院中にせん妄の問題を生じることが多い。しかし細かな精神科回診などを行えば,ほとんどの例で入院継続が可能である。
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