Japanese
English
症例
片側性ヘリオトロープ疹を契機に発症した皮膚筋炎の1例
Dermatomyositis presenting with unilateral heliotrope rash
山田 はるひ
1
,
小倉 香奈子
1
,
有吉 綾香
1
,
谷口 幸司
2
Haruhi YAMADA
1
,
Kanako OGURA
1
,
Ayaka ARIYOSHI
1
,
Koji TANIGUCHI
2
1神戸市立医療センター西市民病院,皮膚科(主任:小倉香奈子部長代行)
2たにぐち皮膚科アレルギー科
キーワード:
片側性眼瞼腫脹
,
ヘリオトロープ疹
,
抗MDA5抗体
,
間質性肺炎
Keyword:
片側性眼瞼腫脹
,
ヘリオトロープ疹
,
抗MDA5抗体
,
間質性肺炎
pp.360-364
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002443
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42歳,女性。右眼周囲から右こめかみ,右頰にかけて,右片顔のみに紫紅色斑があった。片側性であるがヘリオトロープ疹に合致し,筋症状はなく,抗MDA5抗体陽性であったことから,抗MDA5抗体陽性臨床的無筋症性皮膚筋炎と診断した。呼吸器症状はなかったが,胸部CTで浸潤影を認めたため,ステロイドパルス後にタクロリムス水和物とプレドニゾロンの2剤併用療法を開始し,良好な経過であった。抗MDA5抗体は,臨床的無筋症性皮膚筋炎で認めることが多く,治療抵抗性で予後不良な急速進行性間質性肺炎を高率に合併するという特徴がある。また,疾患活動性の指標になることも示唆されており,本症においても,抗MDA5抗体の測定は,早期診断と病勢を考慮するうえで有用であった。
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