Japanese
English
症例
外陰部に生じた骨外性Ewing肉腫の1例
Primary extraosseous Ewing’s sarcoma on the vulva
塔筋 恵実
1
,
米井 希
1
,
山本 有紀
2
,
神波 信次
3
,
辻本 弘
3
,
割栢 健史
4
,
村田 晋一
4
,
廣瀬 隆則
5
,
神人 正寿
2
Emi TOSUJI
1
,
Nozomi YONEI
1
,
Yuki YAMAMOTO
2
,
Shinji KONAMI
3
,
Hiroshi TSUJIMOTO
3
,
Kenji WARIGAYA
4
,
Shinichi MURATA
4
,
Takanori HIROSE
5
,
Masatoshi JINNIN
2
1公立那賀病院,皮膚科
2和歌山県立医科大学,皮膚科学教室(主任:神人正寿教授)
3同,小児科学教室
4同,人体病理学教室
5兵庫県立がんセンター,病理診断科
キーワード:
外陰部
,
Ewing肉腫
,
骨外性Ewing肉腫
,
NKX2.2
,
皮膚
Keyword:
外陰部
,
Ewing肉腫
,
骨外性Ewing肉腫
,
NKX2.2
,
皮膚
pp.259-264
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002405
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
25歳,女性。2カ月前より左側会陰部の皮下腫瘤を自覚した。MRIにてT1強調像で低信号,T2強調像で等~高信号の径2cm大の腫瘍を認め,切除生検を施行した。病理・免疫組織学的所見およびFISH(fluorescence in situ hybridization)法による22番染色体q12転座検出より,骨外性Ewing肉腫と診断した。皮膚原発の骨外性Ewing肉腫はまれであるが,外陰部例は自験例を含め本邦では4例と非常にまれである。また,Ewing肉腫の確定診断には染色体転座の検出が望ましいが,凍結組織が不可欠となる。小円形細胞腫瘍群の鑑別に際しEwing肉腫に感度・特異度が高い免疫組織学的マーカーとしてNKX2.2の有用性が注目されており,針生検で検体組織量が十分ではない場合などでもEwing肉腫の診断に有力であると思われる。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.