Japanese
English
症例
副乳全切除時の病理検査にて偶然発見された線維腺腫
Axillary ectopic breast tissue accompanied by incidental fibroadenoma
高橋 実か
1
,
是川 あゆ美
1
,
赤坂 英二郎
1
,
中野 創
1
,
澤村 大輔
1
Mika TAKAHASHI
1
,
Ayumi KOREKAWA
1
,
Eijiro AKASAKA
1
,
Hajime NAKANO
1
,
Daisuke SAWAMURA
1
1弘前大学大学院医学研究科,皮膚科学講座(主任:澤村大輔教授)
キーワード:
副乳
,
腋窩
,
線維腺腫
,
皮下腫瘤
Keyword:
副乳
,
腋窩
,
線維腺腫
,
皮下腫瘤
pp.233-236
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002400
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25歳,女性。初診3年前より右腋窩皮下腫瘤を自覚した。初診時,右腋窩に10.0×6.6cm大の弾性軟の皮下腫瘤がみられた。超音波検査にて副乳と診断し,全切除術を施行した。病理組織像では乳腺組織のなかに線維性被膜に包まれた境界明瞭な病変があり,浮腫状の間質と線維芽細胞が乳管を取り囲むように増生しており,線維腺腫を伴った副乳と診断した。副乳に線維腺腫が合併することは比較的珍しく,また,副乳には自験例のような良性腫瘍のみならず悪性腫瘍が合併することもあり,切除された際の病理組織検査にて合併腫瘍が偶然見つかることもある。副乳を疑った場合には合併腫瘍に留意し,画像検査だけではなく摘出標本による病理組織検査も考慮する必要があると思われた。
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