Japanese
English
症例
陰影細胞を認めたアポクリン型皮膚混合腫瘍の1例
Apocrine mixed tumor of the skin with shadow cells
橋本 奈々
1
,
高橋 美咲
1
,
渡邊 恒輔
1
,
新山 史朗
1
,
福田 英嗣
1
Nana HASHIMOTO
1
,
Misaki TAKAHASHI
1
,
Kosuke WATANABE
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣診療部長)
キーワード:
皮膚混合腫瘍
,
陰影細胞
,
アポクリン型
,
毛包脂腺アポクリンユニット
,
毛包分化
Keyword:
皮膚混合腫瘍
,
陰影細胞
,
アポクリン型
,
毛包脂腺アポクリンユニット
,
毛包分化
pp.229-232
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002399
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61歳,男性。3年前より右上口唇に結節を自覚し,徐々に増大してきたため当科を受診した。初診時,右上口唇に自覚症状のない,径15mm大の弾性硬,上方に突出した紅色結節を認めた。病理組織学的所見では,断頭分泌を伴う管腔構造と粘液腫様変性が主体で,その他,角質囊腫や毛芽細胞様細胞,陰影細胞がみられた。以上より,自験例をアポクリン型皮膚混合腫瘍と診断した。アポクリン型皮膚混合腫瘍は毛包脂腺アポクリンユニットに由来するとされ,しばしば毛包への分化を示すことがある。しかし,自験例のように陰影細胞を含めた多彩な毛組織への分化を示した症例の報告はまれであり,本邦報告例について文献的考察を加えて報告した。
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