Japanese
English
臨床報告
発生組織の同定に苦慮した腋窩副乳線維腺腫の2例
Two cases of fibroadenoma in the accessory axillary breast tissue with difficulty in identification of the original site
平井 健清
1
,
平井 利明
1
,
塩田 麻理
1
,
岡 一雅
2
Tsugukiyo HIRAI
1
1平井クリニック乳腺外科
2兵庫県立西宮病院病理部
キーワード:
副乳
,
線維腺腫
,
腋窩
Keyword:
副乳
,
線維腺腫
,
腋窩
pp.1243-1248
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104762
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例1は44歳,女性,右腋窩腫瘤で受診した.症例2は23歳,女性,左腋窩腫瘤を触知し受診した.ともに腋窩に隆起する皮下腫瘤を認め,良性腫瘍と判断し切除した結果,線維腺腫であった.症例1は副乳組織を認めず,estrogen receptorなどの免疫染色で乳腺由来を証明した.さらにマンモグラフィを再検討し,腫瘍周囲副乳像の固有乳腺との分離から副乳線維腺腫と判断した.症例2は術中に副乳組織に気付き,合併切除して組織学的に診断しえた.本疾患は安易に切除すると発生組織が同定できない可能性があり,注意するべきである.自験例を加えた本邦例を収集し検討した結果,腋窩腫瘤を診た場合,副乳由来良性腫瘍も念頭に置いての精査・診療が必要と考えられた.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.