Japanese
English
症例報告
腋窩の副乳に発生した線維腺腫の1例
A case of fibroadenoma in accessory breast
脇坂 ちひろ
1
,
飯豊 深雪
2
Chihiro WAKISAKA
1
,
Miyuki IITOYO
2
1勤医協札幌病院皮膚科
2勤医協中央病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Hokkaido Kin-I-Kyo Sapporo Hospital
2Depertment of Dermatology,Hokkaido Kin-I-Kyo Central Hospital
キーワード:
線維腺腫
,
副乳
Keyword:
線維腺腫
,
副乳
pp.975-978
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100837
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23歳,女性.未婚.2000年4月に左乳房の線維腺腫の切除術を受けている.初診の3年前より右腋窩に腫瘤が出現し,徐々に増大してきたため2001年2月6日当科受診.右腋窩に径1.5cm大の境界明瞭,弾性硬,可動性良好な皮下腫瘍を認め局所麻酔下に腫瘍を切除.病理組織像では線維化した間質結合組織の増殖と,それらにより圧迫され間隙状の分枝管腔を呈する上皮成分からなる境界明瞭な腫瘍で,その周囲には正常乳腺組織を認めた.以上より本症例を腋窩副乳に生じた線維腺腫(管内型)と診断した.線維腺腫は,乳腺組織に生じる良性腫瘍であるが,副乳に生じた報告例は少ない.腋窩に発生する皮下腫瘍の鑑別診断として,副乳および乳腺腫瘍も念頭に置くべきであると考えた.
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