Japanese
English
症例
右眼瞼腫脹から診断に至ったIgG4関連疾患の1例
IgG4-related Disease Diagnosed by Right Eyelid Swelling
朱膳寺 典子
1
,
齊藤 典充
1
,
佐藤 勘治
1
,
伊藤 和也
1
,
米山 寿子
1
,
荒尾 和哉
1
,
金山 まりか
1
,
鈴木 雅人
2
Noriko SHUZENJI
1
,
Norimitsu SAITO
1
,
Kanji SATO
1
,
Kazuya ITO
1
,
Hisako YONEYAMA
1
,
Kazuya ARAO
1
,
Marika KANAYAMA
1
,
Masato SUZUKI
2
1横浜労災病院,皮膚科(主任:齊藤典充)
2同,消化器内科
キーワード:
IgG4関連疾患
,
眼瞼腫脹
,
自己免疫性膵炎
,
Mikulicz病
Keyword:
IgG4関連疾患
,
眼瞼腫脹
,
自己免疫性膵炎
,
Mikulicz病
pp.1355-1358
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002139
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68歳,男性。初診の約3年前から右上眼瞼の腫脹が出現し当科を受診した。右上眼瞼の皮膚病理組織学的所見では多数の形質細胞浸潤,線維化,免疫染色にてIgG4の染色,血液検査で高IgG4血症を認めた。画像検査にて涙腺・顎下腺腫脹,膵腫大を認めIgG4関連疾患と診断した。眼瞼腫脹を主訴としたIgG4関連疾患の報告は散見されるが,多くは両側でMikulicz病(IgG4関連涙腺炎・唾液腺炎)と診断されている。片側の腫脹は少数ですべてが眼窩内病変による報告であり,本症例のように片側の涙腺腫脹例はまれであった。IgG4関連疾患は早期治療が重要であり,皮膚生検を手がかりとし全身精査をしたうえで診断に結びつける必要があると考えた。
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