Japanese
English
症例報告
多彩な皮膚病変を伴うIgG4関連疾患の1例
A case of IgG4-related disease with various skin lesions
本田 理恵
1,2
,
高橋 愼一
1
,
中谷 綾
3
Rie HONDA
1,2
,
Shinichi TAKAHASHI
1
,
Aya NAKAYA
3
1東京歯科大学市川総合病院皮膚科
2日立製作所日立総合病院皮膚科
3東京歯科大学市川総合病院内科
1Department of Dermatology, Ichikawa General Hospital, Tokyo Dental College, Ichikawa, Japan
2Division of Dermatology, Hitachi General Hospital, Hitachi, Japan
3Department of Internal Medicine, Ichikawa General Hospital, Tokyo Dental College, Ichikawa, Japan
キーワード:
IgG4関連疾患
,
Mikulicz病
,
眼瞼腫脹
,
形質細胞
,
IgG4
Keyword:
IgG4関連疾患
,
Mikulicz病
,
眼瞼腫脹
,
形質細胞
,
IgG4
pp.133-138
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103537
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要約 81歳,男性.3か月前より眼瞼腫脹を自覚した.初診時,眼瞼腫脹と左眼外側に大豆大の硬い皮下結節,両上腕に散在する母指頭大までの紫紅色斑を認めた.CT上,眼瞼皮下組織の肥厚と涙腺腫大,耳下腺腫脹を認めた.血液検査では,IgG 2,380mg/dl,IgG4 936mg/dlと高値で,病理組織像でリンパ球・形質細胞の浸潤と線維化を認めた.免疫染色でIgG4/IgG陽性形質細胞比が90%以上であったことから,IgG4関連疾患と診断した.プレドニゾロン(PSL)20mg/日内服にて,眼瞼腫脹と上腕の紫紅色斑は速やかに軽快したが,PSLを漸減し中止後5か月で眼瞼腫脹の再燃がみられPSL 5mg/日を再開した.皮膚病変を伴うIgG4関連疾患の本邦報告14例を検討した結果,眼瞼腫脹は4例と比較的多く認めたが,これに関してはMikulicz病の部分症状を見ている可能性がある.また,好酸球増多・高IgE血症は本疾患に有意な所見と考えられた.
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