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English
今月の特集2 IgG4関連疾患の理解と検査からのアプローチ
IgG4関連疾患とは
IgG4-related disease
川 茂幸
1
1松本歯科大学歯学部内科学
キーワード:
免疫グロブリンG4
,
IgG4
,
IgG4関連疾患
,
自己免疫性膵炎
,
AIP
,
IgG4 autoimmune disease
Keyword:
免疫グロブリンG4
,
IgG4
,
IgG4関連疾患
,
自己免疫性膵炎
,
AIP
,
IgG4 autoimmune disease
pp.876-883
発行日 2020年8月15日
Published Date 2020/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202437
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Point
●IgG4関連疾患は,免疫グロブリン(Ig)G4が関連する全身性疾患であり,わが国から発信された新しい疾患概念である.
●IgG4関連疾患は腫大,結節,壁肥厚病変として認められ,ステロイドに良好に反応する.病変スペクトラムは涙腺・唾液腺炎,呼吸器病変,自己免疫性膵炎(AIP),硬化性胆管炎,後腹膜線維症,腎病変から全身諸臓器に拡大している.
●IgG4関連疾患の疾患概念の確立の背景には,AIPで血中IgG4高値,病変組織にIgG4陽性形質細胞浸潤を認める,多彩な膵外病変が合併している,などの一連の臨床的事実が明らかになったことが存在する.
●IgG4は他のIgGサブクラスとは異なる性質を有するが,これらの性質により,IgG4関連疾患の病因・病態に対して病的意義を有するのか,防御的意義を有するのかは明らかではない.
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