Japanese
English
特集 IgG4関連疾患――解明されてきた新たな病態
IgG4関連疾患
-――長期経過と画像所見
Long-term radiologic features of IgG4-related disease
藤永 康成
1
Yasunari FUJINAGA
1
1信州大学医学部画像医学教室
キーワード:
IgG4関連疾患
,
自己免疫性膵炎
,
長期経過
,
CT
,
MRI
Keyword:
IgG4関連疾患
,
自己免疫性膵炎
,
長期経過
,
CT
,
MRI
pp.135-140
発行日 2021年1月9日
Published Date 2021/1/9
DOI https://doi.org/10.32118/ayu27602135
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IgG4関連疾患の自然史は不明な点が多い.自己免疫性膵炎については,無治療で軽快する例,増悪と軽快を繰り返す例,徐々に増悪する例,変化が乏しい例などが存在し,経過において多彩な画像所見の変化を示す.ステロイド治療にて病変は軽快するが,再燃を繰り返す例が存在し,経過で膵石が出現し慢性膵炎と同様のCT所見を呈することがある.頭頸部病変での眼窩下神経腫大に伴う眼窩下神経孔の拡張および周囲骨のerosionは,IgG4関連疾患が慢性の経過をたどることを示唆している.腎病変や唾液腺病変では,ステロイド治療後に萎縮がみられることがある.また,経過観察中に悪性腫瘍を合併する例も報告されており,画像による経過観察は重要である.
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