Japanese
English
症例
準緊急的大動脈弁狭窄症手術前に天疱瘡再燃に対して免疫グロブリン大量静注療法を施行した1例
Successful Treatment of Relapsed Pemphigus Vulgaris with Intravenous Immunoglobulin Therapy before Urgent Cardiac Surgery
原田 潤
1
,
益田 知可子
1
,
藤森 なぎさ
1
,
吉田 裕梨
1
,
小澤 健太郎
1
Jun HARADA
1
,
Chikako MASUDA
1
,
Nagisa FUJIMORI
1
,
Yuri YOSHIDA
1
,
Kentaro OZAWA
1
1国立病院機構大阪医療センター,皮膚科(主任:小澤健太郎科長)
キーワード:
尋常性天疱瘡
,
術前
,
免疫グロブリン大量静注療法
Keyword:
尋常性天疱瘡
,
術前
,
免疫グロブリン大量静注療法
pp.1333-1336
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002134
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69歳,男性。頰部粘膜,歯肉のびらんを生じて受診した。粘膜優位型の尋常性天疱瘡と診断し,プレドニゾロン 40mg内服にて症状は改善した。9年後,1mgまで減量したところ,頰部粘膜のびらんが再燃した。ステロイドを増量したが,コントロール不十分であった。同時期に大動脈弁狭窄症に対する準緊急的な手術が必要となった。術前に免疫グロブリン大量静注療法を施行したところ,挿管時の粘膜疹増悪はみられず,頰部粘膜のびらんは速やかに改善した。また,早期にステロイドを減量することが可能となり,良好な術後経過が得られた。尋常性天疱瘡に対する免疫グロブリン大量静注療法は,侵襲度が高い手術を控えた患者の術前にも安全に施行することができ,積極的に施行を考慮すべきである。
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