特集 水疱症アップデート
免疫グロブリン大量静注療法が有効であった水疱性類天疱瘡の2例
宮﨑 満利子
1
,
中 正直
1
,
西井 正美
1
,
水谷 仁
2
1市立伊勢総合病院,皮膚科(主任:西井正美部長)、三重大学医学部附属病院,皮膚科
2三重大学医学部附属病院,皮膚科
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
血漿交換療法
,
免疫抑制剤
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
血漿交換療法
,
免疫抑制剤
pp.1655-1659
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000230
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難治性の水疱性類天疱瘡(BP)2例に対し免疫グロブリン大量静注療法(IVIG)を行い,治療に起因した有害事象もなくプレドニゾロンを早期に漸減することができた。症例1は62歳男性,高血圧と糖尿病があり,症例2は73歳女性,高血圧,糖尿病,慢性C型肝炎,右被殻出血の既往があった。ステロイド内服に抵抗性のBP 例では免疫抑制剤や血漿交換療法の使用を経てIVIGが施行されているが,治療に起因する重大な有害事象を報告の半数で認めている。難治性のBP の治療の選択肢は複数あるが,IVIGが保険適用になった現在,ステロイド内服治療の補助療法または第二選択の治療法として何を選択するべきか再検討する必要がある。
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