特集 水疱症アップデート
免疫グロブリン大量静注療法を含む種々の治療を行った水疱性類天疱瘡の1例
中村 裕美
1
,
北野 佑
1
,
西島 千博
1
,
筒井 清広
2
,
稲沖 真
1
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2石川県立中央病院,皮膚科,診療部長
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ステロイドパルス療法
,
二重膜濾過血漿交換療法
,
シクロスポリン
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ステロイドパルス療法
,
二重膜濾過血漿交換療法
,
シクロスポリン
pp.1661-1665
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000231
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64歳,男性。B型肝炎ウイルスのキャリアで結核性髄膜炎の既往がある。近医で水疱性類天疱瘡と診断され,プレドニゾロンとアザチオプリンを内服したが難治であった。全身の広範囲に水疱とびらんがある。副腎皮質ステロイドの増量や免疫抑制剤の併用により感染症の増悪が懸念されたため免疫グロブリン大量静注療法(IVIG)を施行した。いったん水疱は消失したが,再燃したため血漿交換療法やステロイドパルス療法などの追加を必要とした。IVIG は難治性の水疱性類天疱瘡に適応があるが,奏効せず他の治療を要することもある。
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