Japanese
English
特集 水疱症
免疫グロブリン大量静注療法を行った抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡の1例
Anti-laminin-332-type mucous membrane pemphigoid successfully treated with intravenous immunoglobulin therapy
江口 杏子
1
,
紺野 隆之
1
,
逸見 愛美
1
,
荒木 勇太
1
,
難波 広幸
2
,
石井 文人
3
,
橋本 隆
4
,
鈴木 民夫
1
Kyoko EGUCHI
1
,
Takayuki KONNO
1
,
Ami HENMI
1
,
Yuta ARAKI
1
,
Hiroyuki NAMBA
2
,
Norito ISHII
3
,
Takashi HASHIMOTO
4
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部,皮膚科学講座(主任:鈴木民夫教授)
2同,眼科学講座
3久留米大学医学部,皮膚科学教室
4大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学
キーワード:
抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
Keyword:
抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡
,
免疫グロブリン大量静注療法
pp.59-64
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003048
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
85歳,男性。口内,頸部,左腰部のびらんを主訴に前医を受診した。皮膚生検では表皮下水疱を認め,蛍光抗体直接法では表皮基底膜部にIgGとC3の線状沈着があった。眼瞼・眼球結膜癒着の指摘があり精査目的に当科を紹介受診した。免疫ブロット法で抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン60mgで治療を開始したが,眼粘膜症状の改善が乏しく,免疫グロブリン大量静注療法を併用施行したところ偽膜は減少した。抗ラミニン332型粘膜類天疱瘡の眼病変は治療抵抗性であることが少なくないが,追加治療を選択するうえで,高齢や糖尿病などの患者背景を考慮して免疫グロブリン大量静注療法を施行することは有用と考えた。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.