臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
XI.腎機能検査
141.チオ硫酸ナトリウムクリアランス
稲毛 博実
1
,
東條 静夫
1
1筑波大臨床医学系内科
pp.1964-1965
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216245
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はじめに
イヌリン(Inulin),チオ硫酸ナトリウム(Sodium Thiosulfate),マンニトール(Mannitol)などの物質は体内で酸化分解を受けず,自由に糸球体を通過し,かつ尿細管での再吸収や分泌が行われないことから,糸球体濾過量(GFR)を求めるのに用いられる.
これらの物質の糸球体濾液中の濃度は,腎マイクロパンクチャー法により,血漿濃度と等しいことが証明されているので,単位時間(分)当たりの尿に排泄される物質の量UV(mg)がわかれば,その物質UV(mg)を含んでいた糸球体濾液の量(GFR)は,血漿濃度P(mg/dl)を測定することによって次式で求められる.すなわち,
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