特集 石灰化・骨化をきたす皮膚病
臨床例
チオ硫酸ナトリウムが著効したcalciphylaxis
布井 春佳[古橋]
1
,
橋本 由起
,
馬場 加那子
,
酒井 謙
,
石河 晃
1東邦大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
カルシフィラキシー
,
Povidone-Iodine
,
Silver Sulfadiazine
,
クリオグロブリン血症
,
鑑別診断
,
生検
,
治療的洗浄
,
デブリードマン
,
多剤併用療法
,
経皮投与
,
皮膚潰瘍
,
静脈内注射
,
Sodium Thiosulfate
,
糖尿病性壊疽
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Calciphylaxis
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Debridement
,
Cryoglobulinemia
,
Drug Therapy, Combination
,
Therapeutic Irrigation
,
Injections, Intravenous
,
Povidone-Iodine
,
Silver Sulfadiazine
,
Skin Ulcer
,
Sodium Thiosulfate
pp.711-714
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016320847
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<症例のポイント>四肢、腹部の皮膚潰瘍を契機に診断したcalciphylaxisの1例を経験した。発症の3週間前まで3ヵ月間内服していたワルファリンにより誘発された可能性がある。診断後よりチオ硫酸ナトリウムの投与を開始し、5ヵ月後に皮膚潰瘍は完全に上皮化した。チオ硫酸ナトリウムの投与報告例は少なく、また投与量も過去の報告例と比較し少量であったが効果的であった。致死率の高い近位型calciphylaxisにおいて完治した症例はまれであるため、報告する。
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