Japanese
English
症例
ST合剤による光線過敏症の1例
Drug-induced Photosensitivity due to Sulfamethoxazole-Trimethoprim Combination
小林 友紀
1
,
澁谷 貴史
2
,
長澤 有祐
1
,
佐々木 健太
1
,
飯沼 晋
1
,
藤井 瑞恵
1
,
菅野 恭子
1
,
堀 仁子
1
,
本間 大
1
,
山本 明美
1
Yuki KOBAYASHI
1
,
Takashi SHIBUYA
2
,
Yusuke NAGASAWA
1
,
Kenta SASAKI
1
,
Shin IINUMA
1
,
Mizue FUJII
1
,
Kyoko KANNO
1
,
Masako Minami-HORI
1
,
Masaru HONMA
1
,
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
1旭川医科大学,皮膚科(主任:山本明美教授)
2北見赤十字病院,皮膚科,北見市
キーワード:
スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤
,
光線過敏症
,
可視光線
,
UVA
,
アトピー性皮膚炎
Keyword:
スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤
,
光線過敏症
,
可視光線
,
UVA
,
アトピー性皮膚炎
pp.1087-1091
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002054
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33歳,男性。コントロール不良の成人型アトピー性皮膚炎に対し近医で経口ステロイドなどによる加療を受けていたところ,顔面・両手背などに浮腫性紅斑が出現した。皮疹はスルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤の内服を開始した10日後から悪化したこと,前腕に境界明瞭な紅斑がみられたことなどからスルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤による光線過敏症を疑った。薬剤貼付光パッチテストは陰性であったが,薬剤内服後光照射試験において可視光で陽性反応を呈した。光線過敏症の機序として光毒性反応と光アレルギー性反応があるが,自験例は湿疹性病変が主体で,症状発現まで一定期間があったことなどから,後者を疑った。原因波長としてはUVAの報告が多いが,自験例では可視光のみに反応がみられた。UVA領域と近接する可視光線の短波長領域が光線過敏を引き起こす可能性があると考えた。
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