Japanese
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特集 水疱症・膿疱症
腸腰筋膿瘍を合併し,ステロイドおよびシクロスポリン内服が有効であった壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma Gangrenosum Accompanied by Iliopsoas Abscess, Effectively Treated with Combination Therapy of Oral Steroid and Cyclosporine
轟木 麻子
1
,
勝野 正子
1
,
水野 尚
1
,
三富 弘之
2
,
守田 誠司
3
,
澤本 徹
3
Asako TODOROKI
1
,
Masako KATSUNO
1
,
Takashi MIZUNO
1
,
Hiroyuki MITOMI
2
,
Seiji MORITA
3
,
Toru SAWAMOTO
3
1小田原市立病院,皮膚科(主任:水野 尚部長)
2同,病理診断科
3同,救急科(主任:守田誠司部長)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
無菌性腸腰筋膿瘍
,
シクロスポリン
,
ステロイド
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
無菌性腸腰筋膿瘍
,
シクロスポリン
,
ステロイド
pp.169-173
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001796
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82歳,女性。初診の1カ月程度前に左足内顆近傍に常色の隆起性病変が出現,増大し赤色調に変化したため他院にて皮膚生検を施行後に当院を受診した。病理学的所見では真皮浅層から深層にかけて好中球主体の炎症細胞浸潤を認めた。画像所見にて左腸腰筋膿瘍を認め,各種培養はすべて陰性であった。以上より,無菌性腸腰筋膿瘍を合併した壊疽性膿皮症と診断した。プレドニゾロン50mg/日より内服を開始したが上皮化が遅延したため,シクロスポリン内服を併用したところ上皮化した。無菌性腸腰筋膿瘍を合併した壊疽性膿皮症の報告は自験例を含めて2例のみであり,稀少であると考えられた。
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