Japanese
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症例報告
低用量シクロスポリン内服とステロイド局所注射の併用が有効だった木村病の1例
A case of Kimura's disease successfully treated with oral low dose cyclosporine and intralesional steroid injection
野見山 留衣
1,2
,
松田 光弘
1
,
名嘉眞 武国
2
Rui NOMIYAMA
1,2
,
Mitsuhiro MATSUDA
1
,
Takekuni NAKAMA
2
1大牟田市立病院皮膚科
2久留米大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Omuta City Hospital, Omuta, Japan
2Department of Dermatology, Kurume University School of Medicine, Kurume, Japan
キーワード:
木村病
,
シクロスポリン
,
ステロイド局所注射
Keyword:
木村病
,
シクロスポリン
,
ステロイド局所注射
pp.723-727
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205824
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要約 63歳,男性.4か月前より左耳介後部の腫脹が出現した.当院耳鼻科を受診し木村病と診断された.プレドニゾロン10mg/日,トシル酸スプラタスト300mg/日内服にて加療されたが2年経過後も改善しないため当科紹介受診となった.プレドニゾロン,トシル酸スプラタストの内服を中止し,シクロスポリン100mg/日の内服を開始した.好酸球数は改善を認めたが皮下腫瘤は著変ないためステロイド局所注射を併用したところ皮下腫瘤は縮小した.本疾患の治療としてシクロスポリンとステロイド内服の併用療法の報告が多いが,ステロイド長期内服は副作用が懸念される.ステロイド局所注射は全身投与と比較して副作用が少ない.低用量シクロスポリン内服とステロイド局所注射の併用は治療に伴う副作用を軽減できることから,今後治療の選択肢の1つとして価値ある治療法と考える.
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