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特集 水疱症・膿疱症
骨髄異形成症候群に合併した多発性壊疽性膿皮症にインフリキシマブが奏効した1例
Successful Treatment with Infliximab in Myelodysplastic Syndrome-Associated Pyoderma Gangrenosum
安重 佳祐
1
,
新島 靖子
1
,
川喜田 遙香
1
,
百瀬 春佳
2
,
錦井 秀和
2
,
千葉 滋
2
,
沖山 奈緒子
1
,
藤本 学
1
Keisuke ANJU
1
,
Yasuko NIIJIMA
1
,
Haruka KAWAKITA
1
,
Haruka MOMOSE
2
,
Hidekazu NISHIKII
2
,
Shigeru CHIBA
2
,
Naoko OKIYAMA
1
,
Manabu FUJIMOTO
1
1筑波大学附属病院,皮膚科学講座(主任:藤本 学教授)
2同,血液内科学講座
キーワード:
骨髄異形成症候群
,
壊疽性膿皮症
,
インフリキシマブ
Keyword:
骨髄異形成症候群
,
壊疽性膿皮症
,
インフリキシマブ
pp.164-168
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001795
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57歳,女性。骨髄異形成症候群と副腎癌に対し緩和治療中。初診2カ月前から疼痛を伴う一部潰瘍化した紅斑と結節が全身に多発した。同時期に血液検査と骨髄検査から骨髄異形成症候群の白血病転化と指摘された。病理組織像では,表皮に向かう真皮の稠密な好中球浸潤があり,各種微生物培養は陰性で,壊疽性膿皮症と診断した。プレドニゾロン・ヨウ化カリウム内服とアザシチジンを投与したが全身の疼痛,皮膚所見の改善が得られず,インフリキシマブの投与で皮膚所見は速やかに改善した。血液疾患に合併した壊疽性膿皮症に対してインフリキシマブが奏効した症例報告はほとんどないが,従来治療抵抗性の症例の治療選択肢になりうると考える。
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