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特集 4疾患からみる膠原病のいま
症例報告
トシリズマブが奏効したステロイド抵抗性成人Still病の1例
Successful Treatment with Tocilizumab in a Patient with Steroid-resistant Adult-onset Still’s Disease
武田 芳樹
1
,
西川 哲史
1
,
平山 真帆
1
,
川内 康弘
1
Yoshiki TAKEDA
1
,
Tetsushi NISHIKAWA
1
,
Maho HIRAYAMA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
ステロイド抵抗性
,
成人Still病
,
トシリズマブ
Keyword:
ステロイド抵抗性
,
成人Still病
,
トシリズマブ
pp.1839-1842
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001675
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71歳,女性。Scratch dermatitis様の皮疹,発熱,多関節痛,咽頭痛が出現し,白血球増多,CRP高値,高フェリチン血症があり,抗核抗体,リウマトイド因子,抗CCP抗体値は正常域であったことから成人発症Still病と診断した。プレドニゾロン45mg/日とシクロスポリン150mg/日併用療法で軽快傾向となり,プレドニゾロン40mg/日へ減量したところ,フェリチン値の再上昇と2系統血球減少をきたした。2回の血漿交換療法を施行しても血球減少が持続したため,トシリズマブ投与を開始したところ改善し,以降トシリズマブ投与の併用でプレドニゾロン投与量を減量できた。ステロイド治療に抵抗性の成人発症Still病に対するトシリズマブ併用の有効性が示唆された。
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