Japanese
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特集 真菌症
Microsporum canisによる小児ケルスス禿瘡の1例
Pediatric Kerion Celsi Due to Microsporum canis Infection
武田 芳樹
1
,
西川 哲史
1
,
平山 真帆
1
,
川内 康弘
1
Yoshiki TAKEDA
1
,
Tetsushi NISHIKAWA
1
,
Maho HIRAYAMA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
Microsporum canis
,
ケルスス禿瘡
,
小児
Keyword:
Microsporum canis
,
ケルスス禿瘡
,
小児
pp.1053-1056
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001437
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2歳,男児。1カ月前から左前側頭部に脱毛を伴う浸潤性紅斑局面が出現した。近医で抗菌薬外用やステロイド外用を行うも改善なく,近傍に新規脱毛性局面の新生もみられたため当科を紹介受診した。初診時,左前側頭部に,表面に鱗屑を付着する浸潤性脱毛局面を3カ所認めた。病理組織で真皮中層の炎症細胞浸潤とその周囲で肉芽腫形成があり,組織培養でMicrosporum canis陽性となったことからケルスス禿瘡と診断した。抗真菌薬の外用,内服により治癒したが,自験例は動物飼育歴や家族歴がなかった。ステロイド外用で皮疹が増悪したと考えられ,疑わしい背景がなくとも頭部の皮疹では常に白癬菌感染症を念頭に置くことが重要である。
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