Japanese
English
症例
歯科治療により改善した肉芽腫性口唇炎の1例
Cheilitis Granulomatosa Ameliorated after Dental Treatment
西川 哲史
1
,
武田 芳樹
1
,
平山 真帆
1
,
川内 康弘
1
Tetsushi NISHIKAWA
1
,
Yoshiki TAKEDA
1
,
Maho Hirayama
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
歯科
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
歯科
pp.1415-1419
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001548
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41歳,男性。2カ月前より上口唇の腫脹が出現した。前医で抗ヒスタミン薬内服を開始されるも,腫脹が持続するため当科を紹介受診した。初診時,上口唇のびまん性の腫脹がみられた。病理組織学的に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫がみられ,肉芽腫性口唇炎と診断した。上顎左側第1小臼歯,第1大臼歯に根尖病巣を認めるほか,多数の齲歯がみられた。抜歯と齲歯治療に加え,ドキシサイクリン塩酸塩の内服で,半年後に腫脹は消失した。肉芽腫性口唇炎の原因は明らかではなく,また治療法も確立されていないが,歯科治療が有効であったとする報告は多い。本疾患をみた場合は,齲歯や根尖病巣などの歯性病変がないか,歯科コンサルテーションが必要であると考えられた。
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