Amyopathic Dermatomyositisと鑑別を要し，再発性マクロファージ活性化症候群を繰り返した成人Still病の1例

Adult-onset Still’s Disease Needed to be Distinguished from Amyopathic Dermatomyositis Complicated by Repeated Macrophage-activation Syndrome

53歳，女性。入院2週間前より手足の関節痛，咽頭痛，間歇的な発熱，四肢・体幹に浮腫性紅斑が出現した。精査を進めるが診断に苦慮していたところ，入院9日目に血圧が低下，血小板減少，肝逸脱酵素・フェリチンが上昇し，マクロファージ活性化症候群を合併した成人Still病の診断に至った。発熱と関係なく出現する瘙痒の強い浮腫性紅斑やscratch dermatitis様皮疹など非典型的な皮疹を認め，確定診断および治療開始までに時間を要した。成人Still病には種々の非定型疹が存在すること，重篤な合併症を併発する可能性があることを理解し，鑑別疾患として念頭に置く必要があると考えた。