Japanese
English
特集 肉芽腫症
皮疹から診断された全身リンパ節腫脹をきたしたサルコイドーシスの1例
Sarcoidosis with Systemic Lymphadenopathy Diagnosed by Skin Lesions
森田 安理
1
,
川上 佳夫
1
,
三宅 智子
1
,
平井 陽至
1
,
加持 達弥
1
,
山﨑 修
1
,
森実 真
1
Anri MORITA
1
,
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Tomoko MIYAKE
1
,
Yoji HIRAI
1
,
Tatsuya KAJI
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
キーワード:
サルコイドーシス
,
全身リンパ節腫脹
,
Th1/Th2バランス
,
PAB抗体
,
TARC
Keyword:
サルコイドーシス
,
全身リンパ節腫脹
,
Th1/Th2バランス
,
PAB抗体
,
TARC
pp.1611-1614
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001619
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65歳,女性。4年前より左耳前部に紅斑が出現した。近医皮膚科でステロイド外用を開始されるも難治であった。生検で真皮内に類上皮細胞肉芽腫を認め,サルコイドーシスの疑いで精査・加療目的に当科を紹介受診した。初診時,左耳前部に鱗屑を付す4×5cm大の円板状紅斑,耳介部に潰瘍形成,頭頂部に15×20mm大の瘢痕様紅斑を認めた。単純CTで両側縦隔リンパ節に加え,両鼠径リンパ節など全身のリンパ節腫脹を認めた。皮膚生検,鼠径リンパ節生検,気管支鏡検査でいずれも非乾酪性肉芽腫を認めたため,サルコイドーシスと確定診断した。自験例は感染症との鑑別を要する非典型的臨床像であったが,鼠径リンパ節生検により診断を裏づけることができた。また,Th2優位に移行した成熟期のサルコイドーシスであったと推測する。
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