Japanese
English
症例
カルシウム製剤の血管外漏出による医原性石灰沈着症の2例
Two cases of iatrogenic calcinosis cutis due to extravasated calcium preparation
臼井 真菜
1
,
山﨑 修
1
,
赤松 由規
1
,
森田 安理
1
,
杉原 悟
1
,
三宅 智子
1
,
横山 恵美
1
,
森実 真
1
Mana USUI
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Yuki AKAMATSU
1
,
Anri MORITA
1
,
Satoru SUGIHARA
1
,
Tomoko MIYAKE
1
,
Emi YOKOYAMA
1
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学学術研究院医歯薬学学域,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
キーワード:
医原性
,
石灰沈着症
,
デブリードマン
,
カルシウム製剤
,
皮膚潰瘍
Keyword:
医原性
,
石灰沈着症
,
デブリードマン
,
カルシウム製剤
,
皮膚潰瘍
pp.1813-1816
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003579
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症例1:1歳,女児。肺動脈弁狭窄症術後,塩化カルシウムの点滴漏出があり,左前腕に紅斑と小水疱が出現した。1カ月後には黄色壊死を付す硬結となった。症例2:0歳,女児。肺動脈弁狭窄症で入院中,グルコン酸カルシウムの点滴漏出があり,右上腕の紅斑が出現した。1カ月後には黒色壊死を付す硬結となり,潰瘍化した。家族の同意を得て治療を進め,2症例とも漏出から約2カ月後に全身麻酔下にデブリードマンと縫縮術を施行した。文献的には保存的治療で軽快する場合もあるが,潰瘍化した症例では外科的治療を要することが多く,その時期は受傷から平均3.4カ月であった。自験例の経過を考慮しても,2~3カ月程度で外科的治療を行うことが望ましいと考えた。
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