Japanese
English
特集 肉芽腫症
持続性心室頻拍で発症し皮膚生検が診断に有用であったサルコイドーシスの1例
Sarcoidosis presenting with sustained ventricular tachycardia diagnosed by skin biopsy
遠藤 瑠璃子
1
,
神﨑 美玲
1
,
楢橋 和真
2
,
菊地 斉
2
,
遠藤 浩志
2
,
川松 直人
3
,
山下 文男
3
,
江石 義信
4
Ruriko ENDO
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Kazuma NARAHASHI
2
,
Hitoshi KIKUCHI
2
,
Hiroshi ENDO
2
,
Naoto KAWAMATSHU
3
,
Fumio YAMASHITA
3
,
Yoshinobu EISHI
4
1水戸済生会総合病院,皮膚科(主任:神﨑美玲主任部長)
2同,救急科
3同,循環器内科
4東京医科歯科大学,人体病理学,教授
キーワード:
持続性心室頻拍
,
サルコイドーシス
,
皮膚生検
,
Propionibacterium acnes
,
PAB抗体
Keyword:
持続性心室頻拍
,
サルコイドーシス
,
皮膚生検
,
Propionibacterium acnes
,
PAB抗体
pp.1331-1335
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002779
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41歳,女性。1カ月前から何度か動悸,失神があった。自動車運転中に持続性心室頻拍を発症して心原性ショックに至った。血清ACE,リゾチーム,可溶性IL-2受容体が高値を示し,両側肺門縦隔リンパ節腫脹,ガリウムシンチグラフィの異常集積があった。循環器的精査の結果から心臓サルコイドーシスが疑われたが,心筋生検では肉芽腫を検出できなかった。紅色結節,瘢痕浸潤の皮膚症状があり,病理組織学的に類上皮細胞肉芽腫がみられ確定診断できた。植込み型除細動器の挿入とプレドニゾロンの内服を行い,不整脈の症状は抑えられた。サルコイドーシスは多臓器疾患であるが,皮膚生検により病理組織学的に類上皮細胞肉芽腫を証明することの診断価値が高い。
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