Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
下口唇に生じたSolitary Fibrous Tumorの1例
Solitary Fibrous Tumor on the Lower Lip
香曽我部 純子
1
,
川上 佳夫
1
,
光井 聖子
1
,
三宅 智子
1
,
山崎 修
1
,
岩月 啓氏
1
,
小田 和歌子
2
,
森実 真
1
Junko KOSOGABE
1
,
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Seiko MITSUI
1
,
Tomoko MIYAKE
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Wakako ODA
2
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
2岡山市立市民病院,病理・臨床検査科,主任医長
キーワード:
solitary fibrous tumor
,
超音波検査
,
STAT6
Keyword:
solitary fibrous tumor
,
超音波検査
,
STAT6
pp.1195-1198
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001479
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52歳,男性。2年前より下口唇の口腔粘膜部に自覚症状のない粘膜下結節が出現した。超音波検査では,境界明瞭な10mm大の粘膜下結節を認め,内部不均一な低エコー像を示した。カラードプラ像では豊富な血流信号を認めた。結節を全摘出したところ,病理組織では異型に乏しい長紡錘形細胞が特定の配列をとることなく増殖し,間質に不規則に分枝した鹿角様血管を認めた。免疫染色ではCD34とbcl-2がびまん性に陽性で,CD31とfactorⅧは陰性であった。また,抗STAT6抗体による免疫染色では,核に陽性であった。以上の所見からsolitary fibrous tumor(SFT)と診断した。臨床所見ではmucous cystとの鑑別を要したが,超音波検査で血流を確認することがSFTの診断の一助となると考えた。
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