Japanese
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特集 肉芽腫症
B型肝炎ウイルスキャリアに生じたサルコイドーシスの1例
Sarcoidosis in Hepatitis B Virus Carrier
朝山 美佳
1
,
岡崎 静
1
,
森田 孝
1
,
丸山 佳織
2
,
吉田 祐士
3
,
佐伯 秀久
4
,
神田 奈緒子
1
Mika ASAYAMA
1
,
Shizuka OKAZAKI
1
,
Takashi MORITA
1
,
Kaori MARUYAMA
2
,
Yuji YOSHIDA
3
,
Hidehisa SAEKI
4
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院,皮膚科(主任:神田奈緒子教授)
2同,眼科(主任:亀谷修平教授)
3同,消化器内科(主任:藤森俊二教授)
4日本医科大学医学部,皮膚科学,教授
キーワード:
サルコイドーシス
,
B型肝炎
,
キャリア
,
肉芽腫
Keyword:
サルコイドーシス
,
B型肝炎
,
キャリア
,
肉芽腫
pp.1615-1619
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001620
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64歳,男性。非活動性B型肝炎ウイルスキャリア。初診時,扁平隆起する紅色小結節が頸部,腰背部,両前腕,両下腿に多発集簇していた。病理組織像は非乾酪性類上皮細胞肉芽腫であった。HBs抗原陽性,HBe抗体陽性。眼底検査で網脈絡膜萎縮を認めた。結節型皮膚サルコイド,眼サルコイドーシスと診断した。初診2カ月後,顔面にびまん浸潤型サルコイドと考えられる暗紅色斑が出現した。核酸アナログを併用してプレドニゾロン15mg内服を開始し,皮疹は軽快した。自験例ではB型肝炎ウイルスに対するTh1反応の活性化がサルコイドーシスの肉芽腫形成を誘導した可能性がある。B型肝炎ウイルスキャリアにステロイドを全身投与する場合,ウイルス再活性化防止対策が必要である。
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