Japanese
English
症例
歯性感染症を伴った肉芽腫性口唇炎の1例
Cheilitis granulomatosa with odontogenic infection
矢尾板 優
1
,
澤城 晴名
1
,
田村 政昭
1
Yu YAOITA
1
,
Haruna SAWAKI
1
,
Masaaki TAMURA
1
1佐野厚生総合病院,皮膚科(主任:田村政昭部長)
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
歯性感染症
,
トラニラスト
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
歯性感染症
,
トラニラスト
pp.493-496
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004516
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
43歳,女性。初診4カ月前から左下口唇の腫脹を自覚した。前医でステロイド軟膏の外用,抗ヒスタミン薬の内服を行ったが,改善しなかった。初診時,左下口唇に弾性軟の腫脹と左頤唇溝に浸潤を伴う紅斑があった。病理組織像で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を呈し,肉芽腫性口唇炎と診断した。口腔内病巣感染の検索目的に歯科口腔外科を受診し,左側下顎第1,2大臼歯に根尖性歯周炎を認めた。歯科治療に加え,トラニラストの内服で,歯科治療後5カ月で治癒した。肉芽腫性口唇炎の一因である歯性感染症は自覚症状を伴わない場合も多く,歯科的な病巣検索と治療が重要であると考えた。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.