Japanese
English
症例
心窩部を中心に生じた小児腹壁遠心性脂肪萎縮症の1例
Lipodystrophia Centrifugalis Abdominalis Infantilis Occurring Mainly on the Epigastrium
金井 美馬
1
,
林 周次郎
1
,
小池 真美
1
,
濱﨑 洋一郎
1
,
井川 健
1
Miuma KANAI
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Masami KOIKE
1
,
Yoichiro HAMASAKI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学病院,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
小児腹壁遠心性脂肪萎縮症
,
乳幼児
,
間擦部
Keyword:
小児腹壁遠心性脂肪萎縮症
,
乳幼児
,
間擦部
pp.1411-1414
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001547
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
9歳,女児。生後間もなく外傷などの誘因なしに前胸部から腹部の紅斑が出現し,徐々に拡大したため近医を受診した。心窩部を中心とした環状の紅斑を認め,中心の皮膚は陥凹していた。陥凹病変は遠心状に拡大し,腹部全体から肋骨弓まで広がり,9歳頃に停止した。9歳時,精査目的に当院を受診した。陥凹部位の皮膚生検組織では,脂肪組織はほぼ欠如していた。小児腹壁遠心性脂肪萎縮症と診断し,14歳まで経過観察したが,特記すべき変化はない。過去の小児腹壁遠心性脂肪萎縮症の報告では,70%以上が鼠径部に発症している。乳幼児の成長に伴う運動機能の違いに着目し,1歳未満での報告例を検索した結果,半数以上が鼠径部以外の発症であった。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.