特集 病態から考える薬物療法
第Ⅹ章 肉芽腫性疾患
2 肉芽腫性口唇炎
河野 通良
1
Michiyoshi KOUNO
1
1東京歯科大学市川総合病院,皮膚科
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
Melkersson-Rosenthal syndrome
,
orofacial granulomatosis
,
歯性病巣感染
,
Crohn病
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
Melkersson-Rosenthal syndrome
,
orofacial granulomatosis
,
歯性病巣感染
,
Crohn病
pp.840-843
発行日 2022年4月20日
Published Date 2022/4/20
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003277
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肉芽腫性口唇炎は,持続する口唇の浮腫性腫脹を呈する疾患であり,これに顔面神経麻痺,皺壁舌を加えた3主徴を示すMelkersson-Rosenthal syndrome(以下MRS)の部分症状とも考えられている。1985年にはWiesenfeldらにより,これらの病名を包括する形でorofacial granulomatosis(以下OFG)という病名が提唱されている1)。臨床症状としては,口唇全体,または部分的,限局的な持続性腫脹をきたし,しばしば再発を繰り返す。組織学的には非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を特徴とし,浮腫,リンパ管拡張,血管拡張と炎症細胞浸潤を伴う。
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