Japanese
English
症例報告
Crohn病に併発した肉芽腫性口唇炎の1例
A case of cheilitis granulomatosa associated with Crohn's disease
濱谷 詩織
1
,
幸田 紀子
1
,
上出 良一
1
,
中川 秀己
1
Shiori HAMATANI
1
,
Noriko KODA
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University, School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
肉芽腫性口唇炎
,
Crohn病
,
Melkersson-Rosenthal症候群
Keyword:
肉芽腫性口唇炎
,
Crohn病
,
Melkersson-Rosenthal症候群
pp.522-524
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101699
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要約 31歳,男性.1年前から下痢と血便があり,他院でCrohn病を疑われ,メサラジンを内服している.3か月前より生じた口内炎と口唇から鼻唇溝の硬性浮腫を主訴に,当科を紹介受診した.口唇上部からの皮膚生検組織像で,真皮浅層から中層の皮脂腺や血管周囲にリンパ球と組織球よりなる肉芽腫を認めた.血中ACE値や胸部X線所見は正常であった.臨床像と病理組織像から肉芽腫性口唇炎と診断し,メチルプレドニゾロンの内服を開始したところ,約1週間で口唇の腫脹は軽快,消化器症状も改善した.その後,投与量を漸減し中止した.しかし,口唇腫脹は順調に軽減する一方,下痢と血便が再燃した.大腸内視鏡で敷石像と縦走潰瘍が認められ,Crohn病と確定診断された.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.