Japanese
English
臨床研究
当院における水疱性類天疱瘡とDPP-4阻害薬内服の関連性の検討
Analyses of the Association of Bullous Pemphigoid and Dipeptidyl Peptidase-4 Inhibitors in Our Institution
小野江 明日香
1
,
松浦 大輔
1
,
照井 正
2
,
落合 豊子
1
Asuka ONOE
1
,
Daisuke MATSUURA
1
,
Tadashi TERUI
2
,
Toyoko OCHIAI
1
1日本大学病院,皮膚科(主任:照井 正教授)
2日本大学医学部,皮膚科学分野,教授
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
DPP-4阻害薬
,
bullous pemphigoid disease area index
,
抗BP180NC16a抗体
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
DPP-4阻害薬
,
bullous pemphigoid disease area index
,
抗BP180NC16a抗体
pp.487-491
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000666
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
DPP-4阻害薬が発売された前後7年間の当院の水疱性類天疱瘡(BP)患者数を調べ,さらに発売後の患者を内服群と非内服群に分け臨床的特徴を比較検討した。患者数は発売前13例,発売後34例と2.6倍増加し,発売後の内訳では内服群が半数を占めた。内服薬はビルダグリプチンが最多,発症までの内服期間は中央値29.2カ月であった。内服群に粘膜症状はなかった。抗BP180NC16a抗体価は非内服群で有意に高かったが,bullous pemphigoid disease area indexの比較では臨床的に2群間に有意差はなかった。治療抵抗性の難治例は,非内服群に多い傾向がみられた。当院における最近7年間のBP患者の増加から,BP発症要因のひとつとしてDPP-4阻害薬の関与が推測された。初診時の臨床症状から2群間の判別は困難と思われ,鑑別のためには詳細に薬剤内服歴を聴取すべきである。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.